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デル マル ムーサ Jan.30.2009

Posted by hirotoshi on 30.2009 Category: None   0 comments   0 trackback
シリアの面積は日本の約1/2、しかもその大半は砂漠。

1年数カ月のシリアでの生活で、『地球の歩き方』に載っているような主要な観光地はほとんど行きました。
それらの観光地は『地球の歩き方』に載っているだけあって素晴らしいものばかりです。

ガイドブック頼りの旅は便利で、はずれがありませんが、それに載ってある所だけ見て、写真を撮って帰る、というような、どうもガイドブックをなぞった旅になりがちです。

時間がない時はそれがベストかもしれません。
しかし、私はシリアで生活していて十分な時間があります。
アラビア語もそこそこ話せるし、交通事情だってそんなに困ることはありません。

そこで、もっとシリアのことを深く知るため、ガイドブックなしの旅をすることにしました。
この旅で頼りにするのはシリアで発行された地図。
シリアの地図には遺跡記号があり、遺跡がある町の名前の横にその記号がついています。
そこを回ってみようかな、と思っています。
大したことがないものもあるでしょう。
でも、素晴らしい遺跡や景色を見るだけが旅ではないと思います。
そこの人や生活など、自分でそこの魅力を見つけ出すような、そんな旅にしたいなと思っています。

それで行ってきました。第1弾。
今日まず向かったのは、ナバックにあるデル マル ムーサ。修道院です。
ここは『いいところだよ』という隊員の噂も聞いており、訪ねてみることにしました。
ガラージュ アッバーシーンからナバック行きのセルビスで約1時間。
町1  町2

小さいですが落ち着いた雰囲気の町です。

セルビスの親父地図を片手にガラージュを歩いていたら、セルビスの運転手に呼び止められ、事務所に連れて行か れました。
「どこへ行くんだ?」「中国人か?日本人か?」「俺たちの車は全部日本製なんだぜ。」など、お決まりの会話です。
事務所で情報収集したのですが、ナバックはデル マル ムーサ以外に見るところはなく、そこはタクシーかセルビスを貸し切らなければいけないようだったので、セルビスを借りて行くことにしました。

セルビスからの景色

デル マル ムーサはナバックの東。パルミラの方向です。

セルビスから見える景色は一面の砂漠。

砂漠自体は全然珍しくもないのですが、そこには砂漠の谷が広がり、高いところからは遠くまで見渡せ、きれいでした。


遠景 

修道院は砂漠、山の奥深くにあり、『誰がなぜこんなところに作ったんだろう?』と考えずにはいられませんでした。

 

 

 

階段 

 

長い階段を登り、

 

 

 

修道院 教会

そこには崖にそびえ立つ教会と修道院。修道院は6世紀中ごろに作られたもので最も古く、教会は1058年に作られたそうです。

フレスコ画1 フレスコ画2

修道院の中にはフレスコ画がきれいに残されていました。

宿泊施設 

 

 

ここは誰でも宿泊できるようで、宿泊施設も完備されていました。

 

 

 

 

ねこ 

 

町からも遠く、崖の中に立つ修道院。

そこには音のない世界が広がっていました。

 

 

 

パレスチナ難民キャンプ Jan.9.2009

Posted by hirotoshi on 09.2009 Category: None   0 comments   0 trackback
 シリアにはUNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)が運営するパレスチナ難民キャンプがあります。

今日は今回のイスラエルのガザ地区への攻撃を受けた、シリアのパレスチナ人の様子を知りたくて、ムハイヤム・ヤルムークというパレスチナ難民キャンプに行ってきました。

ムハイヤム・ヤルムークはパレスチナ難民キャンプではあるらしいのですが、UNRWA非公式のパレスチナ難民キャンプだそうです。                         

こちらムハイヤム・ヤルムークの入り口。
入り口

こちら街の中の様子です。
町並み1

普通の街です。他の街と全く変わりません。

当初、私は「難民キャンプ」というと、生活に困窮した人々がたくさん生活しているところだと思っていました。
実際そういうところもあるでしょうし、ムハイヤム・ヤルムークも昔はそうだったのかもしれません。

しかし、現在は完全にダマスカスの街の一部です。
実際シリアで生活しているパレスチナ人は教育、就職などシリア人と全く変わらない権利が与えられているようで、不自由なことは何一つないそうです。
ただ、純粋なパレスチナ人(両親ともにパレスチナ人)は、海外に出るときに少々問題があるらしいですが。
 
結婚式

 
街の様子も、平常です。 優雅に結婚式の準備。

もっとイスラエルに対するデモとか、そういうことをやっているかと思っていたのですが、特にありません。
 
みんな普通に買い物し、普通に食べ、普通に笑う。怒りや悲しみなど微塵も感じられません。
 
ただ、街の至る所に、イスラエルの攻撃に対し抗議するポスターが貼られていました。

IMG_2703.jpg

しかも、血を流した人の写真や、銃を持った人の写真などなかなか過激なものばかりです。 
  
街でとてもかわいい娘に出会いました!
 
パレスチナの娘

彼女の着ている衣装はパレスチナの伝統的な衣装です。
はじめは恥ずかしがってお父さんの後ろにずっと隠れていたのですが・・・

 お父さんに抱っこされるとはずかしながらも笑顔を見せてくれるようになり・・・

 パレスチナの娘2        

最後には満面の笑顔を見せてくれました!
パレスチナの娘3
お父さんにパレスチナのお話をいろいろ伺ったのですが、その中でも印象的だったのが、
「私もパレスチナ人だが、ガザ地区のパレスチナ人とは全く異なった文化、習慣を持っているんだよ。だから、私はパレスチナのことはよく知らないんだ。でも、パレスチナは私の故郷。いつかはパレスチナの地を踏んでみたいんだ。」
という言葉です。

「いつかはパレスチナの地を・・・」。
これは本当に多くのパレスチナ人が口にする言葉です。

きっとお父さんも娘にその思いを伝えたくてこの衣装を着せたのだと思います。
でも受け継ぐのはパレスチナ人というアイデンティティだけで十分。
怒り、悲しみ、憎しみまでは伝えてほしくないです。

その思いは計り知れませんが、断ち切らないことにはいつまでたっても終わらない。

この娘が大人になる頃、どうなっているのか。

この笑顔が奪われない、そんな平和な世界が訪れることを祈っています。 

シリア時間 Jan.7.2009

Posted by hirotoshi on 07.2009 Category: None   0 comments   0 trackback
昨日ドタキャンされた講習会。
今日はやるのでしょうか?
今日もまた朝から講習の準備。
今日こそはと張り切るアイマン。

10時。人が来る気配は一向にありません。
アイマンも待ちくたびれた様子。
今日も来ないんじゃないか、という不安が頭をよぎります。

12時。結局来ず。とうとう片付け始めました。

今回の講習会、聞くと2,3日前にいきなりやってくれと頼まれたらしいです。
しかも、内容は完全に試験場任せで、挙句に誰が講習を受けるのかさえ知らされていなかったようです。

シリアでは時間に遅れたり、約束をすっぽかしたりすることは普通だそうです。
なので、あまり怒りません。
日本では考えられませんね。

しかし、シリアの時間の感覚は日本と全然違います。
例えば乗り物。
電車の場合、日本では分刻みで運行し、時間のずれも数分程度。しかも、少しでも遅れれば、ごめんなさいと謝る。
シリアでは一応時間は決まっているものの、時間どおりに出発、到着することは100%ありません。
バスやセルビスにいたっては、人を満杯にしてから出発するので、出発時間自体無いに等しいです。

そんなルーズさにイライラすることもありましたが、今では当たり前になってしまいました。
きっとシリアのゆっくりした時間の流れに浸かっているうちに順応した結果だと思います。

シリアの時間の流れは日本と比較すると、とても緩やかです。

その国にはその国の時間の流れ方があるんだな~と最近思うようになりました。
そしてその時間の流れに沿った、社会や文化が形成されているということ。

アルギーレなんかもゆっくりした時間の中でこそ楽しめるものだと思います。

あんまりシリアの時間に馴染みすぎると、日本に帰ってからが大変ですね。

灌漑試験場での講習 Jan.6.2009

Posted by hirotoshi on 06.2009 Category: None   0 comments   0 trackback
シリアの試験場は冬期間、ほとんど仕事がありません。
職員は夏に行った試験のレポートを書いており、ワーカーはお茶を飲んでいます。

そんな暇な試験場。
しかし、今日はなんか朝から慌ただしい。
アイマンに聞くと今日は講習があるとか。
実験器具やら、パソコンやらいろいろ張り切って用意してました。

私も講習を受けてみたかったので、
「講習受けてもいい?」
と聞くと、
「もちろん。10時からだから、10時ころ講義室においで。」
と了解をもらいました。

10時。誰も来ません。
まあ、よくあることです。シリアなのでプラス1時間くらいは大目に見なくてはいけません。

12時。まだ来ません。
「まだ来ないの?」
と聞くと、
「来ないね。おかしいな~。」
とのこと。

14時。もうすぐ仕事が終わる時間です。
「今日は来ないの?」
と聞くと、
「さっき今日は無理だって電話があったんだ。明日やるよ。インシャーアッラー。」

日本の感覚だと、かなりいい加減に思えますが、シリアでは当たり前。

明日はやるのでしょうか?

新年初仕事。 Jan.4.2009 

Posted by hirotoshi on 04.2009 Category: None   0 comments   0 trackback

新年初仕事。

日本なら「明けましておめでとう。今年もよろしく。」と挨拶から始まるところですが、ここではもちろんありません。

いたって普通の1日です。

 昨夜未明、イスラエル地上軍がとうとうガザに侵攻しました。

職場でもやはり話題になっていました。

しかし、「お前はイスラエルが好きか?へへへ。」

とジョークを飛ばす程度です。

その程度は普段でも言っていますし、特別怒っているようでもありません。

私の職場にもパレスチナ人が一人います。

50歳くらいのおじさんなのですが、彼はシリア生まれのシリア育ち。

彼の親がパレスチナからシリアに移住してきたそうで、彼自身はパレスチナには行ったことがありません。

一度彼に「パレスチナに行きたいか?」と聞いたことがあります。

しかし、彼は「危険だから行きたくない。」と言っておりました。

その彼にも、今日

「お前イスラエルを倒しにガザへ行くかい?へへへ。」

と言われ、たいして深刻にとらえている様子はありません。

今日は今後の自分の活動について話すためにナシャビエの普及所に行ってきました。

普及所に行くのは半年ぶりです。

たかだか半年ぶりなのですが、職員がずいぶん変わっていました。

普及所には前回のJICAの節水灌漑農業プロジェクトに関わっていた人がいたのですが、その人も移動でいなくなっていました。これは痛いです。

そんなわけで、30分くらいで用件を済ませ帰ろうと思っていたのですが、また自己紹介やら日本紹介やらと1から話さなければならず、結局2時間くらい普及所に滞在していました。

私は活動の手始めに、近々試験場、普及所、私の三者で会議を開きたいと思っています。

これが簡単なようで意外と難しいのです。

基本的なところで、まず会議を行う場所。

そんなのどこでもいいじゃないか、と思っていたのですが、シリアでは大事なんです。

だいぶ前にも一度、「試験場と普及所で会議をしてみない?」と声をかけたことがあります。

そのときは、試験場長も普及所長も「いいよ。」とは言ってくれたのですが、試験場長は「普及所が試験場に来るべきだ。」と言うし、普及所長は逆に「試験場長が普及所に来るべきだ。」と言うし、お互いの面子というか、微妙な人間関係が邪魔をして、結局は実現に至りませんでした。

私が軽く考えていたということもあるのかも知れませんが、シリアではそういう気遣いが大事なんですね。

そういった反省を踏まえ、今は慎重に準備を進めているところです。

新年会 Feb.3.2009 

Posted by hirotoshi on 03.2009 Category: None   0 comments   0 trackback

お昼から節水灌漑の専門家と仕事の打ち合わせを兼ねた新年会がありました。

場所は専門家宅。

専門家の方々は先月の28日にシリアに来たばかりで、家も決まったばかりです。

しかしお宅に伺うと、すでにパソコンとたくさんの資料が広げられており、仕事を始めていました。

さすが専門家です。

だらだら正月を過ごしていた自分が恥ずかしくなりました。

今回来られた専門家は、昨年終了した節水灌漑プロジェクトフェーズ1の専門家と同じ方々です。

フェーズ1の時、私はシリアに来たばかりで、生活、職場になれるので精いっぱいでした。

シリアに慣れて、これから一緒に活動できるかな、と思った時はもうプロジェクトが終了しており、専門家と一緒に何かをする機会はあまりありませんでした。

待ちに待った専門家の来シ。

相談したいことも積もり積もっていました。

今までの活動のこと、これからの活動予定など長々といろいろ話したのですが、全て真剣に聞いてくれ、アドバイスもしてもらえ、とても嬉しかったです。

自分たちの子供のような若造の話を真剣に聞いて、真剣に議論し、私たちのためにもなった、と言う、そんな専門家はシリア人の信頼も非常に厚く、私にとっても尊敬できる存在です。

残り9か月程しかありませんが、専門家と一緒に仕事をして、シリアの農業を向上するのはもちろん、自分も成長したいと思います。

活動計画 Feb.2.2009 

Posted by hirotoshi on 02.2009 Category: None   0 comments   0 trackback

シリアでの活動も残すところ10か月弱。

これからの活動予定について書いてみようと思います。

私の果樹隊員としてシリアに派遣されましたが、活動内容を大きく分けると果樹的活動と灌漑的活動の二つに分けられます。

まずは果樹的活動について。

昨年思いがけずスウェーダ試験場と関係を持つことができました。

スウェーダ試験場は、かつてはリンゴ試験場という名前だったほどリンゴの試験が盛んで、スウェーダもリンゴの一大産地です。

そこの職員に「一緒に仕事をしてみないか?」と声をかけられており、今はそのためのレポートを作成しています。

とりあえず、日本のリンゴ栽培について紹介し、私が感じたシリアのリンゴ栽培の問題点、試験案等を提示し、職員が気に入ってくれれば一緒に仕事をする、という流れになっています。

スウェーダ試験場は他の試験場と違い、非常にまじめで優秀な職員が多いので私もぜひ一緒に仕事をしたいと思っています。

次に灌漑的活動について。

果樹的活動はスウェーダでやることになるでしょうが、私の正式な任地はナシャビエ灌漑試験場。

ナシャビエでは灌漑の普及活動に携わった活動をしようかと思っています。

シリアは水資源に乏しく、また農業用水にはシリアの全水使用量の約80%も使われていることから、節水灌漑技術の普及はシリアの急務の課題となっています。

そのため、JICAでも節水灌漑農業普及の技術協力を行っており、もうすぐフェーズ2がはじまります。

節水灌漑だけに限らず、農業技術の普及というのは普及所が行っています。

また、試験場は農業技術の試験研究を行っています。

試験場、普及所ともに農業技術の向上のためには欠かせない重要な機関です。

しかし、シリアではこの二つの機関の交流、協力が全くありません。

そのため、普及所の仕事を見ると、経験だけで農家に指導しており、科学的なデータ、知識に基づいた指導を行っていません。

一方、試験場は普及員や農家との交流が全くないため、試験場職員は現場の状況を全く知らず、試験内容も現場とはかけ離れた試験を行っています。

日本も同じような状況なのかもしれませんが。

そんな状況を改善すべく、私が試験場と普及所の間を取り持ち、地域一体となって問題を共有し、解決に取り組むような環境を作りたいと思っています。

大体はこんな感じでしょうか。

13か月経った時点で、まだ計画段階というのは焦りを感じるところでもありますが、1年間の活動で知ったことや、構築した人間関係というのもあったりするので、それはそれで前向きにとらえ、残りの9か月、それらをフルに生かし活動したいと思います。